カナダ、アルバータ大学のマシュー・ジョンソン准教授は、当時18歳~25歳だった男女341人を25年間追跡調査した。その結果10代の頃ネガティブな感情を抱いていた人は、その後の夫婦関係にも影響を及ぼすことがわかった。
尚被験者には32歳の時、その時のストレスレベルを尋ね、43歳でパートナーとの関係について尋ねた。
若い頃に感じた精神的な苦痛の影響が中年になっても及ぶケースがあり、同氏は「遠い過去の感情が結婚や子育て、仕事をも左右するとは驚き」と述べている。
中年になっても尾を引くのは、10代の頃に感じたうつと怒りの感情。
「今の男女関係はそれ以前からの生き方の延長線上にある」と准教授。「現在の自分自身、またはパートナーの態度や行い云々ではなく、それ以前の物語を探る必要があるかも」と。
高校時代の思い出は思い出のまま、今更ほじくり返す必要がないのが一番だが、うつや怒りの感情は思っている以上にくすぶり続けている可能性がある。
もし夫婦関係や子育てなど現在の生活に問題があるのなら、10代の頃のメンタルヘルスを振り返ることで、解決の糸口が見つかるかもしれないという。
出典元:Depression and anger across 25 years: Changing vulnerabilities in the VSA model - Journal of Family Psychology