元俳優の押尾学が使用し、相手が亡くなったことでも知られるエクスタシー(MDMA)は、麻薬及び向精神薬取締法によって規制されている薬物だが、いまだに一部の若者の間では根強い人気がある。したがって、10代20代で妊娠する女性のなかにも、使用者はいるわけだが、薬物使用が胎児に与える影響について研究している、アメリカ・クリーブランド市にあるケースウエスタンリザーブ大学医学部のリン・シンガー氏はこう指摘している。
「英国在住の、MDMAを使用していた妊婦96人と、その子どもを誕生時と生後4か月のときに調べたところ、MDMAを頻繁に使用していた妊婦の産んだ子どもたちは協応動作やバランスなどといった通常の発達段階に遅れがあることがわかった。現状で確実に言えることは、MDMAを使用していた人が妊娠すると、胎児に悪影響があり、発達に遅れが出るということだ」
出典: the journal Neurotoxicology and Teratology