子どもに対する鍼(はり)治療の安全性について、「問題ない」との研究結果が米小児科専門誌「Pediatrics」に発表された。カナダ・アルバータ大学の研究チームは、国際的研究37件のデータを分析。その結果、鍼治療を受けた10代の子ども1422人のうち168人に、あざなどの軽い副作用が見られた一方、感染症や神経損傷といった深刻な副作用はほとんどなかったことが分かった。なお、この研究は安全性についてのみ調査したもので、治療効果については調べていない。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、鍼治療に関する従来の研究は主に成人を対象としており、深刻な副作用は100万件に5件程度だという。同紙はまた、米ハーバード大学医学部が行った、片頭痛や子宮内膜症の子ども50人を対象とした鍼治療効果に関する研究に触れ、初めは不安を感じていた家族も、最終的に鍼治療を「快適で有益」だと判断したと伝えている。代替医療として一般的な鍼治療は、体の痛みや片頭痛を患う子ども向けの治療法として人気が高まっている。
出典:Relaxnews/AFPBB News